本記事にはプロモーションを含みます
結論から言うと、業者選びで見るべきは金額そのものではなく、長く付き合える相手かどうかです。理由は、工事は引き渡しで終わらないからです。私は18年前、店舗を建てるときに地元の工務店数社を競合させました。決め手にしたのは、上と下を省いた真ん中の金額と、人柄でした。その工務店とは今も付き合いが続いています。不具合が出るたびに連絡すると、すぐに駆けつけてくれるからです。この記事では、当時どう選んだのかと、18年たって分かったことをまとめます。
まずは、18年前に何をしたのかから振り返ります。
18年前の業者選び

結論として、私は地元の工務店数社を競合させました。理由は、一社だけの見積もりでは高いのか安いのか判断できないからです。店舗を建てるという一度きりの買い物で、比べる材料を持たないまま決めるのは危ういと考えました。並べてみると、同じ条件で頼んだはずなのに、金額にはかなりの幅が出ます。まずは、その幅をどう読んだかをお話しします。
数社を並べて比べた
地元の工務店に声をかけ、同じ条件で見積もりを出してもらいました。並べて初めて、相場のような幅が見えてきます。一社だけでは、この幅そのものが分かりません。
上と下を省いて真ん中
最終的に選んだのは、いちばん高いところでも、いちばん安いところでもありませんでした。上と下を省いて、真ん中を選んだ形になります。極端な金額には、必ず理由があると考えたからです。
不思議なほど安い見積もり
すべて同じ条件のはずなのに、不思議なほど安い金額が出てきた会社がありました。雑な工事にしてほしくはありません。同じ条件で極端な差が出たときは、その理由を確かめてください。私はそこを見送った方がよいと判断しました。
向こうから来た相手には警戒する
このときは、自分から声をかけて回りました。逆に、営業をかけてくる業者に対しては、今も警戒しています。こちらが探して見つけた相手と、向こうから来た相手では、前提が違うと考えているからです。
決め手は人柄と熱意

結論として、最後の決め手になったのは金額ではなく、人柄と見積もりへの熱意でした。理由は、金額だけなら数字を並べれば済むのに、実際にはそれで決められなかったからです。見積もりという書類には、その会社の姿勢が思いのほか出ます。ここでは、何を見て判断したのかを整理します。
見積もりに熱意が出る
採用した会社の見積もりからは、この工事を受けたいという気持ちが伝わってきました。細かく書き込まれているか、こちらの意図をくみ取っているか。書類の作り方に、その差が表れます。
やる気のなさそうな見積もり
いちばん高かった会社の見積もりは、正直なところ、やる気が感じられないものでした。高いこと自体が問題ではありません。この金額でやりたいという熱が伝わってこなかったのです。
雑な工事にはしてほしくない
店舗は、これから何十年も使う場所になります。安く上げることよりも、丁寧に作ってもらうことを優先しました。結果として、その判断は間違っていなかったと感じています。
18年で分かった付き合いの価値

結論として、業者選びの答え合わせは、引き渡しの日ではなく何年もあとに出ます。理由は、建物は必ずどこかに不具合が出るからです。そのときにどう動いてくれるかが、その会社の本当の姿だと思います。18年のあいだに、何度も助けられてきました。ここでは、具体的にどんなことがあったのかを紹介します。
不具合のたびにすぐ来てくれる
建ててもらって以来、不具合が生じるたびに担当の方へ連絡しています。そのたびに、すぐ駆けつけてくれました。急いでいるときに来てもらえることの価値は、金額には表れません。
軽微なものは請求もしない
ちょっとした調整で済むようなものだと、いいよいいよと言って請求もしてくれないほどです。もちろん、それに甘えるつもりはありません。ただ、こうした関係が積み重なると、こちらも次の工事を任せたくなります。
建てて終わりではない関係
工事は、引き渡しの日が終わりではありませんでした。むしろ、そこからが本当の付き合いの始まりです。最初の見積もりを比べていた頃には、そこまで想像できていませんでした。
納得できない相手は変えてもらう

結論として、納得できない相手がいるなら、変えてもらえないか相談してよいと考えています。理由は、違和感を抱えたまま進めても、良い工事にはならないからです。去年、店舗の大規模修繕をすることになりました。そのとき、工務店から委託される職人の対応に、どうしても納得がいかなかったのです。ここでは、その経緯をお話しします。
拭えなかった違和感
こちらの疑問に対して、返ってくる答えが的を射ていませんでした。状況を確認しに来たときには、電気は使用中だと伝えてあったのに、勝手に電源を落とされ、機械がエラー表示を出してしまったこともあります。さらに、自分でやったはずの工事について、自分ではないと言い張られました。
切り出せた機会
ちょうどそのとき、工務店の担当者から「その職人の都合が合わないかもしれないので、別の事業者でもよいか」という話がありました。この機会に、こちらの想いを伝えることにしたのです。今回の電気工事については、別の方にお願いしたいと申し出ました。
不安が消えて納得できた
担当者はこちらの意向をくんでくれて、即座に変更となりました。不安感は消え、納得して修繕に取り組めています。長い付き合いの相手だからこそ、正直に伝えてよかったと思いました。
地域に根ざした付き合い

結論として、地元の業者との関係は、こちらが地域とどう関わるかとも切り離せません。理由は、顔が見える範囲での付き合いになるからです。頼む側と頼まれる側という一方通行の関係ではなく、同じ地域で暮らす者どうしという面があります。私は個人として、地域の集まりには協力的に関わってきました。ここでは、そこで感じたことを書きます。
地域の集まりには協力的に
地域コミュニティへの参加には、できるかぎり協力するようにしています。そこで暮らしているからというのが第一ですが、仕事に関係してくる部分もあると思っています。地域で出会った方が、未来のお客さまになるかもしれません。すべての事柄には理由があり、日々の関わりもどこかでつながっていきます。
意外と世間は狭い
地域で暮らしていると、意外と世間は狭いと感じる場面があります。人づてに聞こえてくる話は、思っているより早く広がるものです。だからこそ、地元の業者は雑な仕事をしにくいという面もあるのでしょう。
頼む側も見られている
世間が狭いということは、こちらの振る舞いも見られているということになります。無理な値切りや、乱暴な頼み方をすれば、それも伝わっていくはずです。良い相手に長く動いてもらうには、こちら側の姿勢も問われます。
みんなの疑問に回答

ここからは、業者選びでよく出てくる疑問をまとめます。私は建築の専門家ではありませんので、あくまで一度きりの建築と、その後18年の付き合いから分かったことに限ってお答えします。地域や工事の内容によって事情は変わりますので、判断の材料のひとつとして読んでみてください。
相見積もりは何社くらい取るとよいですか
金額の幅が見える程度には必要です。一社だけでは高いか安いかも判断できません。私は地元の数社に声をかけ、同じ条件で出してもらいました。
いちばん安いところを選んではいけませんか
安いこと自体が悪いわけではありません。ただ、同じ条件のはずなのに極端に安い場合は、その理由を確かめてください。納得できる説明があるなら、選択肢に残してよいと思います。
見積もりのどこを見ればよいですか
合計金額だけでなく、内訳の書き方を見てみてください。こちらの意図をくみ取って書かれているかどうかに、その会社の姿勢が出ます。私はそこに熱意を感じた会社を選びました。
担当者や職人を変えてほしいと言ってもよいのですか
言ってよいと考えています。私も実際に相談し、変更してもらえました。角が立たないか心配になりますが、違和感を抱えたまま工事が進む方が、お互いにとって不幸です。
地元の業者と大手はどちらがよいですか
大手だから安心とは限りません。名の通った会社に頼んでも、実際に手を動かしてくれるのは地域の事業者さんであることがほとんどだからです。私の場合は、すぐ駆けつけてもらえる距離にあることが大きな価値になりました。だからこそ、地域を大事にしています。
地域の相手を選ぶ

業者選びで大切なのは、金額の高い安いよりも、長く付き合える相手かどうかです。上と下を省いて真ん中を選んだあの判断は、18年たった今も間違っていなかったと感じています。不具合のたびに駆けつけてくれる相手がいることは、数字には表れない安心につながりました。地域の工務店と良いお付き合いを続けること。それが、小さな店を続けていくうえでの備えのひとつだと思います。
次に見積もりを取るときは、合計金額の欄だけでなく、内訳の書き方を見てみてください。そこに、これから何年も付き合う相手の姿勢が表れています。

