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隣の芝生は青く見えます。SNSを開けば、売上が何千万、何億という煌びやかな情報がキラキラと飛び交っています。羨ましいと思っているそこのあなた。それは売上の数字ですよ。手残りがいくらかまで、情報は出ていましたか。私も羨ましいと思うことはありますし、同時に、本当かな、これ、と思うこともあります。この記事では、数字のどこを見ればよいのかを整理します。
まずは、その青く見える芝生の話から始めます。
隣の芝生は青い

結論として、SNSで見える数字は、その人の一部でしかありません。理由は、そもそも人が見せたいものだけが並んでいるからです。うまくいっていない日の話は、まず流れてきません。だからこそ、比べる相手として見てしまうと、こちらばかりが苦しくなります。
キラキラした日常が流れてくる
SNSには、キラキラした日常がアップされていることが多いと感じます。売上の数字も、その一部として並んでいます。見ているだけで、自分だけが取り残されているような気になることもあるでしょう。
羨ましいと思うこともある
私も羨ましいと思うことはあります。人間ですから、それ自体は自然なことです。問題は、そこで立ち止まらずに自分の判断を変えてしまうことです。
本当かな、と思うことも
一方で、本当かな、これ、と思うこともあります。疑ってかかるという意味ではありません。書かれていない部分があるはずだ、と考えるということです。
売上と手残り

結論として、売上と手残りはまったく別の数字です。理由は、売上はお金が入ってきた入口の金額でしかないからです。そこから出ていくものを引いて、はじめて手元に残る金額が分かります。ところが、SNSで並ぶのはたいてい入口の数字だけです。
仕入れが反映されていない
売上の数字だけでは、仕入れが反映されていません。仕入れの多い商売であれば、売上が大きくても残る金額はぐっと小さくなります。同じ売上でも、業種によって意味がまるで違うのです。
そこから経費も引かれる
さらに、家賃、人件費、光熱費といった経費も引かれます。借入があれば返済もあります。売上が伸びれば、それに伴って出ていくお金も増えるのが普通です。
見るべきは残った金額
その数字は売上であって、手元に残るお金ではありません。比べるなら、残った金額どうしで比べるべきです。そこまで公開している発信は、そう多くないはずです。
税金は翌年に来る

結論として、売上が上がっても、思ったより現金は残りません。理由は、税金の支払いが翌年に来るからです。私が手残りを考えるようになったのは、お店を始めてからでした。実際に体験してみて、はじめて分かった感覚です。
店を始めてから分かったこと
売上が上がった年は、手応えを感じるものです。ところが翌年、その分の税金を払わなければなりません。思ったより現金が残らないと感じたのが、そのときでした。
前年の数字で決まるもの
住民税は前年の所得をもとに計算されます。そのため、利益が大きかった年の翌年は、支払いが増えることになります。納付は年に数回に分かれてやってきます。
手元に置いておく意識
だからこそ、稼いだ分を全部使ってしまわないことが大事になります。来年の自分に払わせる形にすると、資金繰りが苦しくなります。入ってきた時点で、一部は置いておくものだと考えています。
見ているのは手取り

結論として、私が見ているのは可処分所得です。理由は、それが実際に自由に使えるお金だからです。売上をいくら眺めても、生活はそこからは成り立ちません。数字を追うなら、いちばん現実に近いところを追いたいと考えています。
可処分所得という見方
可処分所得とは、収入から税金や社会保険料を差し引いた、自分の意思で使える手取りの金額を指します。売上とはかけ離れた数字になることも珍しくありません。
売上より小さくて当たり前
売上から仕入れや経費を引き、そこからさらに税金や社会保険料を引く。そう考えれば、残る金額が小さくなるのは当たり前のことです。落ち込む必要はありません。
自分の数字で把握する
大事なのは、この流れを自分の数字で把握しておくことです。人の数字では意味がありません。毎月でなくても、年に一度は確かめておきたいところです。
目標値は自分で決める

結論として、目標値は自分で設定するものです。理由は、必要な金額も、望む働き方も、人によって違うからです。他人の数字を目標にすると、達成しても満たされません。ここが、いちばん伝えたいところです。
周りの情報に左右されない
周りの情報に左右されないこと。これを意識しています。数字が流れてくること自体は止められませんが、それをどう扱うかは自分で決められます。
自分軸をしっかり持つ
自分軸をしっかり持って、目標値は自分で設定する。そうすれば、他人の売上を見ても揺れにくくなります。自分が何を大事にしているかが先にあるからです。
簡単に稼ごうとしない
そして、簡単に稼ごうとしないこと。急がば回れという言葉のとおりです。短い期間で大きくしようとすると、たいてい無理がどこかに出ます。
みんなの疑問に回答

ここからは、数字の見方についてよく出てくる疑問をまとめます。私は税務の専門家ではありませんので、自分の実感と公開されている情報から分かる範囲でお答えします。個別の計算については、専門家にご相談ください。
SNSの売上の数字は嘘なのですか
嘘とは限りません。売上としては本当なのでしょう。ただ、そこから何が引かれて、いくら残ったのかまでは書かれていないことが多い、というだけです。
売上と利益はどう違いますか
売上は入ってきた金額そのもので、そこから仕入れや経費を引いたものが利益です。さらに税金などを引いた残りが、実際に使えるお金になります。
なぜ翌年に現金が減るのですか
住民税などが、前年の所得をもとに計算されるためです。売上が大きかった年の翌年に、その分の支払いがやってきます。
可処分所得はどうやって確かめますか
収入から、税金と社会保険料を差し引いて計算します。細かく出す必要はありません。おおよその金額を知っておくだけでも、判断は変わります。
目標はどうやって決めればよいですか
必要な手残りから逆算するのがおすすめです。いくら残ればよいのかを先に決め、そこから売上を考えます。他人の数字から始めないことが大事です。
急がば回れ

隣の芝生が青く見えたときは、その数字が何の数字かを確かめてください。売上なのか、手元に残った金額なのか。それだけで、見え方はずいぶん変わります。周りの情報に左右されず、自分軸をしっかり持って、目標値は自分で設定する。簡単に稼ごうとしないこと。急がば回れという言葉が、いちばんしっくりきます。
今日の帰りに、今年の手残りがいくらだったかを思い出してみてください。その数字が、あなたの本当の現在地です。

