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結論から言うと、保険は「いくらなら払えるか」ではなく「その事象が起きたときにいくら必要か」で決めるものです。理由は、不安をすべて消そうとすると、保険料がどこまでも膨らんでいくからです。実際に医療保険を解約し、数種類あった生命保険も必要なものに絞りました。判断の入り口になったのは、公的な保険で賄える範囲を知ることでした。
保険を見直したときに使った考え方を、順番に紹介します。
不安を全部消そうとすると

結論として、保険で不安をすべて消すことはできません。正確には、消そうとすればするほど、保険料という別の負担が増えていきます。
保険は不安を消してくれる
保険には、確かに安心を与えてくれる力があります。備えがあると分かっているだけで、気持ちが軽くなるのは事実です。
全部消そうとすると膨らむ
ただし、思いつく不安をすべて保険で埋めようとすると、保険料は膨大になります。起きるかどうか分からないことのために、確実に出ていくお金が増えていきます。
どこで線を引くか
だからこそ、どこまでを保険で備え、どこからは自分で持つのかという線引きが必要になります。その線を決めるための基準が、次の話です。
払える額から決めない

結論として、判断の順序が逆になっていることが多いと感じます。月々いくらなら出せるか、から入ってしまうのです。
よくある決め方
「月々1万円くらいなら払えます」という基準で保険を選ぶと、その予算に収まる商品が提案されます。しかし、それが必要な保障になっているかは別の話です。
必要額から逆算する
本来考えるべきは、その事象が起きたときにいくら必要なのかです。必要額が分かって初めて、それを保険で用意するのか、貯蓄で持つのかを選べます。
順序が変わると結論も変わる
必要額から考えると、思ったより保険が要らない場合もあります。逆に、足りていないと気づくこともあります。どちらにしても、根拠のある判断になります。
まず公的保険を確認

結論として、民間の保険を考える前に、公的な保険で賄える範囲を知ることが先です。すでに入っている制度を無視して、上乗せの保険から考えるのは順番が違います。
- 高額療養費制度:医療費の自己負担に上限が設けられている
- 2026年8月から、自己負担限度額が引き上げられている
- 会社員と個人事業主では、使える制度に違いがある
高額療養費制度という土台
公的医療保険には、1か月の医療費の自己負担に上限を設ける高額療養費制度があります。上限額は所得によって決まり、2026年8月からは引き上げられています。まずは自分の上限額を知ることが出発点です。
会社員と個人事業主の違い
大きく違うのが、働けなくなったときの収入です。会社員が加入する健康保険には傷病手当金がありますが、国民健康保険には原則としてありません。個人事業主は、収入が止まったときの備えを自分で考える必要があります。
足りない分を保険で埋める
公的制度で賄える範囲が分かれば、足りないのはどこかが見えてきます。その不足分だけを保険で用意する。これが無駄のない考え方です。
家族が困らないか

結論として、保険を考えるときの軸は「自分に何かあったとき、家族が生活に困らないか」でした。この問いに答えるために、必要な金額を考えます。
誰のための保険か
医療保険は自分のため、死亡保障は残された家族のためです。目的が違えば、必要な金額も変わります。まず、誰のための備えなのかをはっきりさせます。
いくらあれば生活できるか
家族が生活に困らないためには、いくら必要なのか。生活費、住まいにかかるお金、子どもの学費。数字にしてみると、必要な保障額の輪郭が見えてきます。
期間も一緒に考える
必要な金額は、ずっと同じではありません。子どもが独立すれば必要額は下がります。金額とあわせて、いつまで必要かも考えておきます。
保険と投資は分ける

結論として、保険と投資は分けて考えることにしました。ひとつの商品で両方を兼ねようとすると、それぞれの性質が見えにくくなるからです。
役割を混ぜない
保険は、起きたら困ることに備えるもの。投資は、時間をかけて資産を育てるもの。役割が違うため、同じ基準では判断できません。
実際に解約したもの
この考え方で見直した結果、医療保険は解約しました。数種類あった生命保険も、必要なものだけに絞っています。以前に個人年金保険を解約したのも、同じ流れの中での判断でした。
勧められるまま決めない
保険を勧めてくれる方は、こちらの不安に寄り添って話をしてくれます。悪意があるわけではありません。それでも、必要かどうかを決めるのは自分です。その場で決めず、一度持ち帰ることをおすすめします。
よくある質問

ここでは、保険の見直しについてよく寄せられる疑問に、Q&A形式でまとめて答えます。
医療保険は本当に要らないのか
一概には言えません。公的制度で賄える範囲と、自分の貯蓄で耐えられる範囲を確認したうえで判断してください。貯蓄が少ない時期には、必要になることもあります。
解約すると損をするのではないか
解約返戻金が払込額を下回る場合があります。ただし、必要のない保険料を払い続ける負担と比べて考える必要があります。契約内容を確認してから判断してください。
個人事業主が特に備えるべきものは何か
働けなくなったときの収入です。国民健康保険には傷病手当金が原則ないため、その期間をどう乗り切るかを考えておく必要があります。
貯蓄型の保険はどうか
保障と貯蓄が一体になっているため、それぞれの効率が見えにくくなります。分けて考えたい場合は、掛け捨ての保障と資産形成を別々に持つ方法もあります。
見直しはどこに相談すればよいか
特定の会社の商品だけを扱う窓口では、比較が限られることがあります。複数社を扱う窓口や、商品を販売しない立場の専門家に相談する方法もあります。
必要な分だけ備える

保険で不安をすべて消すことはできません。できるのは、起きたら困ることに、必要な分だけ備えることです。公的制度で賄える範囲を知り、足りない分がいくらなのかを考える。その順番で見ていけば、勧められるまま決めることはなくなります。
まずは、いま加入している保険の保障内容を書き出してみてください。何のための備えなのかが言葉にできないものがあれば、そこが見直しの入り口です。

